おうち英語で子供が英語を話し始めたりすると、子供の英語力がどの程度か確認してみたくなったりしますよね。
特に5歳で英検3級合格なんて話を聞くと、うちも挑戦させてみようかな!と思うのも無理もありませんがちょっと待ってください!幼児の英検受験についてはいろいろな考えがあり否定はしませんが、私は小学生以降で十分という意見です。
幼児の英検受験はリスクもあります。年長の子供に英検に挑戦させようとして挫折し、小学生になってから再チャレンジしている私が言うんだから間違いありません。
このブログ記事では、幼児は英検に挑戦しなくていいと考えている理由や早すぎる受験は控えた方がいい理由をご説明します。
英語ができるお子さんでも試験はまた別!
英語嫌いにさせないためにも、この記事を読んで申し込み前にじっくり検討してくださいね。
小学生の娘の英検合格体験記をまとめています。自宅での勉強や利用したサービスなど参考になさってください。
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幼児さんの英検で気を付けること
私は、幼児からの英語学習が必要ないと言っている訳ではありません。でも、自分の経験から、英語の力を試すための英検受験は小学生以降でいいと考えています。
小さな子に英検を受験させる場合に、配慮しなくてはいけないことがあります。
- マークシートの記入や英検のための勉強が幼児には不向き
- 会場受験で1人で受けなくてはいけない
- 親の期待が過度にかかってしまう
それぞれ説明していきます。
英検の勉強は幼児に必要?
幼児さんでは馴染みがないであろうマークシート。英検はマークシートの回答がメインになりますので、受験前に記入方法を確認する必要があります(パソコン受験もあるにはあります)。
英検解答用紙の詳細
答えは合っていても、マークの塗りつぶしがはみ出していたり薄かったりすると点数が付きませんし、番号がずれないように確認しながら入力したり、もし間違えて記入してズレてしまった場合は戻って修正するなど、自分でその場で判断して対応しなくてはいけません。
マークシートの記入は英語の能力とは無関係な部分で、英検を受けるために覚えなくてはいけないことですが、ある程度の年齢になれば難なくクリアできることです。幼児期のうちに英検を受けるためだけにわざわざ時間や労力をかけるのはもったいないように思います。
出題される問題については、幼児にとって難しいのはリスニングよりもリーディングのパートです。内容が学校生活に関するものなど幼児には馴染みのないものもあり、単語も日常生活には出てこないものもあります。
特に単語の並べ替え問題は、回答のルールを理解させ、解く練習を繰り返しする必要があります。
このように、英検を受験するとなると純粋な英語の勉強だけでなく、英検特有のパターンを覚えたり慣れさせたりするために親子で労力をかける必要があります。
さらに、英検は勉強をする上でどうしても「日本語への置き換え」が必要になるということも懸念事項の1つです。文法の説明など、英語を日本語で説明することは、「英語を英語のまま吸収する」ことを意識してきたご家庭には今までのやり方に反することになります。
幼児が迷惑をかけず1人で受けられる?
英検は試験会場で1人で受ける必要があります。英語教室など通っている教室の団体受験で見慣れた子と一緒に受けられる場合もありますが、本会場ですと年上のお兄さんお姉さんや大人に混じって受験しなくてはいけません。幼児だからと言って試験管が特別に気を配ってくれることもありません。
試験開始前までは名前の記入などをサポートするために保護者が付きそうことができますが、それ以降は1人で最後まで座って受験する必要があります。特に本会場での受験ですと、親が退出してから試験が始まるまでの時間も結構長いんです。
まずは、お子さんが座って最後まで試験を受けられそうかどうか、下記の英検チェックシートで確認してみてください。
https://www.eiken.or.jp/eiken/eikenkids/checksheet/
うちの子は座ってられるし1人で試験を受けられそう。
会場受験は雰囲気も違いますし、幼児には精神的なプレッシャーが大きくなります。
大丈夫だと思っていても本人が緊張してしまったり、親と離れることでパニックになってしまう子もいるようです。
現に英検のサイトにも以下のような報告がありました。
●お母さんが退室しようとすると泣き出す小さな子がいて、試験開始に向けた集中が思うようにできませんでした。
●試験開始前に、教室に入りたくないと泣きだしてしまった小さな子がいました。試験に向けて静かに準備をしたかったのですが…
●小さな子同士が友達だったのか、試験中におしゃべりをしていました。試験監督者が注意してくれましたが…。小さな子とはいえ試験中は静かにしてほしいです。
●答えが分からずに泣きだしてしまった小さな子がいました。●小さな子が、試験に関する指示・案内が理解できない様子で、何度も伝えましたが泣いてしまい、困ってしまいました。(試験監督者)
引用元:日本英語検定協会のサイト
他の受験者に迷惑をかけてしまう可能性を考えたら、無理に早い時期に受験をする必要はないのではないでしょうか?
親の期待が過度にかかっていないか?
幼児の英検受験は親の意向で子供に受けさせるものです。そして、受けるからには合格して欲しいと思ってしまいがちです。でもそれが、親の期待となって幼い子供に向けられてしまう可能性があります。
私もそうなんですが、小学生の子供に対してさえ、ついつい指導にも力が入ってしまい口調が強くなってしまったりするんですよね。
そもそも英検の勉強や英検を受けること自体が子供にとっては楽しいものではないんです。それを親の希望で無理をさせてしまうと英語嫌いになってしまう可能性だってあります。
小学生からは英語が学習科目になりますし、そのうち英語がお勉強の対象になるときがくるかもしれません。でも、幼児期のうちは英語は楽しいもので、生活の中に当たり前に存在しているもの、として留めておいたほうがいいのではないでしょうか。
「英検合格を目標にして頑張る」のはもう少し後でも大丈夫。英検に割く時間で、楽しい英語イベントに連れていく方が本人にも体験として楽しい思い出が残ります。
以上のことから、幼児は急いで英検を受ける必要はないというのが私の意見です。
幼児さんには楽しくオンライン英会話もおすすめ
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- 診断するお子さんは?
子供に英検チャレンジさせようとしたときの失敗談
かくいう私も、我が子には英検を受けさせようとしたことがあったんです。
娘が年長のとき、フィリピンに2週間の親子留学をしました。この留学で英語の発話も増えたし、帰ってきてからも英語のモチベーションが上がってオンライン英会話もさらに積極的に楽しめるようになったんですね。
それまでも、子供の英語力を客観的にはかる指標が欲しいとは思っていました。
そして楽しそうに英語に取り組む娘を見て、「これならちょっと勉強すれば英検5級くらい取れるんじゃないか?」と思ってしまったんです!
娘がやる気になっているのでこの勢いで英検を受けさせようと欲が出てしまったんですね。まずは子供向けの英検5級のテキストを買って子供と一緒に解いてみました。
一番ネックとなったのは文法でした。それまで文法なんて意識せず、母国語方式でなんとなく話していたことに正解や不正解があるということを知り、とたんに面倒な気持ちになったようで「やりたくない」と嫌がりました。
それでもなんとかなだめて暗唱させようとしたり、単語を覚えさせようとしたりしたのがよくなかったですね。ついには「英検やらない!」と完全拒否されました。
今となってはあのときあきらめて、強引にやらせなくてよかったと思っています。
うちの子は自己主張が強いのではっきりイヤだと拒否されましたが、お父さんお母さんの期待に応えようと頑張ってしまう子もいるかもしれませんね。
それ以来英検は受けさせない主義を通してきた我が家ですが、娘が小3になり、お友達の影響もあり本人が英検に取り組む気になりました。
自宅学習でイチから英検の勉強をしようとすると親の私が口うるさくなってしまうため、基本的には英検と相性のいいオンライン英会話マジックキーに委ねています。
幼児に英検は不要!でも例外ケースもあります
もちろん小さな頃から英語に触れてきてすごく英語ができる子や、本人が英検に積極的な子もいるでしょう。ケースバイケースなので幼児の英検を全否定するつもりはありません。
ですが、そのすごい子達と自分の子供を比べて焦る必要はないですし、同じように我が子も英検を受けさせる必要はありません。
子供が受講しているマジックキーの主催で、英語スーパーキッズの川上拓土くんのお母様のお話をうかがう機会があったのですが小学1年生で英検3級・準2級に合格したときも英検のための勉強はほとんどしなかったそうなんです。
拓土くんが英語を話している動画はこちらです。
お母様が「どうして(英検の問題が)解けるの?」と聞いたら、「その答えじゃないと何かおかしいから」と答えたそうなんです。
それくらいまで英語が自然に吸収されている状態であれば、本当の意味で英検が力試しになりますし、それくらいであれば受けてもいいと思います。
それでも幼児ではなく小学生での受験です。
そうではなく、英語の基盤ができていない状態で受けさせようとすると、英検のための勉強になってしまいますのでいろいろと弊害が出てきてしまいます。
おうち英語は息が長いです。早く合格することは重要ではなく、最終的に子供にどうなってほしいかを念頭に置いておくことが大事です。
幼児には英検ジュニアがおすすめ
もちろん、幼児のうちからたくさんの英語に触れさせることは大事です。
英語を自然に楽しく吸収しつつ、英語の力試しをしたいと思った場合は、幼児~小学生を対象とした「英検ジュニア」から挑戦するのがおすすめです。
子供向けとなっているので英検挑戦の前段階として最適です。
英検ジュニアの特徴は
- リスニング中心
- オンライン受験可能
- ゲーム形式で受けられる
というところにあり、お勉強感がなく子供にとって英検よりもハードルが低くなっています。
まずは英検ジュニアで自信を付けて英検につなぐのがいいです。
オンライン受験の場合は日時指定はなく、決められた期間内の好きなタイミングで受けられるのも助かります。
合否判定はなく、受験後に正答率がすぐに画面上に出てきます。
子供の負担が少なく、楽しく受けられるのでおすすめです。
英検ジュニアには合否判定はありません。レベルはブロンズ・シルバー・ゴールドの3段階となり、概ね80%の正答率で次のレベルに進むことが推奨されています。
先日年中の息子が英検Jr.のゴールドに挑戦してみました。
ブロンズとシルバーをすっ飛ばしてしまいましたが初挑戦で90%の正解率を取ることができました。
リスニングが中心とはいえゴールドは文章を読む問題も出てきます。
下の子はオンライン英会話もほとんど受けていないので、どう考えても英語アプリの効果ですね。一時期ハマってたくさんやっていたので、リスニングはもちろん文も読めるようになっていました。
楽しく遊びながら英語を覚えていて、いつのまにか実力がついていたため、楽しく受験できたという理想的な流れになりました。
息子が受けた英検ジュニアのゴールドは、一般的に英検の5級レベルに相当すると言われています。
しかし我が家は英検受験には進まず、小学校までこのまま楽しさ重視のおうち英語を続けていこうと思っています。
最後に:おうち英語の目的を思いだそう
子供が英語を話し出したりすると、どうしても欲が出てきてしまいます。
英検を受けさせてみようかな、と思った時に考えていただきたいのは、英語の実力だけでなく年齢的に負担が大きくないかとうことです。
あやうく子供を英語嫌いにさせそうになった経験がある私も、たびたび立ち止まって自分の欲望が先走りしていないか自分に問いかけています。
おうち英語を始めた理由はそれぞれだと思いますが、人より早く英検に合格することが目的ではなかったはずです。前出の拓土くんママも、「人と比べない」、「先を急がない」とおっしゃっていました。
すぐに結果を求めず、ゆっくりじっくり子供を見守りながら、楽しんでいきましょう。